夢をカタチにする先端的なまなび場紹介化学と生物学の融合
化学と生物学の融合
植物の持つ優れた環境適応の謎を解き明かしたい
植物は、自分の周りの環境や栄養条件を的確に認識し、根や茎の先端にある幹細胞(※)の能力を高めることで、育つのに最適な根や脇芽を自在に作ることができます。この複雑で高度な作業を、脳を持たない植物はどのように行っているのでしょうか? その謎を解くため、私は、アブラナ科の幹細胞を材料に、植物の持つ優れた環境適応能力の発揮の仕組みを、分子の力を使って解き明かそうとしています。研究が進んで植物の潜在能力を高めることができれば、環境にやさしく生産力や品質も優れた農作物や樹木などを生み出せると考えています。
※幹細胞=さまざまな種類の細胞のもとになる細胞。
WPI-ITbM:下遠野明恵さん
名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所 特任講師・Co-PI 博士(理学)
子ども時代はどんな子だった?
夢中になっていたことは?
ランドセルを背負ったまま読むくらい本が好きでした。また、野山を駆け回ったり、水泳や剣道などで体を動かしたりするのも好きで、どれも大切な時間でした。
好きだった本やおすすめの本は?
小学生のときに引き込まれたのは『赤毛のアン』(L・M・モンゴメリ)。人間関係の葛藤や迷いの中で自分の道を見つけていく、アンの姿が魅力でした。研究者の視点からは『地球ーその中をさぐろうー』(加古里子)。ふだん私たちが見えない地面の中や動植物の生態などが詳細に描かれていて、おすすめです。
取材・文/木下昌子、上浪春海、編集部 写真/松永卓也(写真映像部)
企画・制作/AERA dot. ADセクション
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