夢をカタチにする先端的なまなび場紹介睡眠の謎に迫る

睡眠の謎に迫る

なぜ眠るのか、眠らないとどうなるのかといった科学的興味を追求する基礎研究から、どうしたら眠れるのかといった睡眠障害の治療法の開発まで、「睡眠」をテーマに研究している。機構内では同大の芸術学群で制作された睡眠に関係する作品が多く展示されている。

「筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)」の詳細はこちら >

生物の概日時計のメカニズムに迫る!

地球上の生物は、そろそろ夜になったから眠ろうとか朝になったから起きようといった、1日周期のリズムを生み出す概日時計(体内時計)によって制御されています。高齢になると、概日リズムが弱まることで、早起きになったり、昼夜のメリハリがなくなり夜中に何度も起きてしまったりします。このリズムの乱れが睡眠障害の原因になっていると考えられています。私は概日時計によって制御されているいろいろな生理現象のリズムや時計遺伝子がどれくらい機能しているかなどを調べ、睡眠障害に悩まされている方たちが、夜ぐっすり眠れたり、朝シャキッと起きられたりできるようにするための研究をしています。

WPI-IIS:平野有沙さん
筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構
主任研究員

子ども時代はどんな子だった?

夢中になっていたことは?

科学が好きで、子どものころから研究者になりたかった私は、山ぶどうを採ってきてすりつぶして色水を作ったり、黄色と青を混ぜたら何色になるかを調べたり、身の回りのものでいろいろな実験をするのがとても好きでした。

好きだった本やおすすめの本は?

本ではないのですが、小学生のころにテレビで放送されていた科学情報ドキュメンタリー「たけしの万物創世記」がとても印象に残っています。体の中の構造はこうなっていたとか、数億年前の海の中にはこんな生物がいたとか、きれいなCGの映像に引き込まれました。


取材・文/木下昌子、上浪春海、編集部 写真/松永卓也(写真映像部)
企画・制作/AERA dot. ADセクション


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